ASUSからリリースされた「Chromebook Detachable CM3」。脱着式のキーボードに、縦横に調整可能なスタンドを装備する、新しいスタイルの2 in 1 Chromebookです。驚いたことに、CPUは Fire HD 10と同じMediaTek MT8183を搭載しています。ChromebookとしてはエントリークラスのCPUに加え、メモリ 4GBとスペックは控えめですが、10.5インチのディスプレイはFHDでスタイラスペンが付属し、セール価格は税込 35,800円と安価なため(4月10日時点ではセール終了)、基本スペックが控えめなことを差し引いても十分に魅力的。
引用元
Chromebook Detachable CM3のスペック
冒頭にも記載しましたが、Fire HD 10 (現行の2019モデル)と同じCPU「MediaTek MT8183」に驚きです。その他の詳細スペックは以下となります。なお、Fire HDのスペックの詳細は「Amazon デベロッパー 」、Detachable CM3は「ASUS Store」で確認したものです。
CPU | MediaTek MT8183、8コア(4 x ARM Cortex-A73 2.0GHz 、4 x ARM Cortex-A53 2.0GHz) |
GPU | ARM Mali-G72 MP3 |
メモリ | LPDDR4X 4GB |
ストレージ | 128GB / 64GB eMMC(64GBは 教育・法人向け販売モデル) |
ディスプレイ | 10.5インチ、IPS、解像度 1,920×1,200 (16 : 10)、10点マルチタッチ、グレア液晶 |
WiFi | 11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 4.2 |
ポート類 | USB 2.0 (Type-C) |
カメラ | 192万画素(インカメラ)、800万画素(アウトカメラ) |
サイズ(本体) | 255.44 × 167.2 × 7.9mm、約506g |
サイズ(キーボード装着) | 255.44 × 167.2 × 13.3mm、約748g |
その他 | ASUS USI Pen (4,096段階の筆圧検知に対応)、タッチャブルキーボード、フレックスアングルスタンドカバー付属、45Wの高速充電機能、米軍MIL規格に準拠(軍用レベルの堅牢性) |
本体・キーボード・スタンドカバー装着時のサイズは、255.44 × 167.2 × 16.9mm、約915gとなりますが、それでも1kg未満。この軽さも手軽でいいですね。その他、CPU以外のスペックのコメントは以下です。
- ポートはUSB Type-C (2.0)のみとなるのが厳しく、マウス利用時にはBluetooth接続、あるいは「 USB Type-CとUSB Aのドングル付属の無線マウス 実機レビュー、M1 MacBook Airでも使用でき、1,399円と安価 」で紹介のUSB Type-Cに対応するマウスを使用することになります。
- ディスプレイの解像度が1,920×1,200 (16 : 10)とはありがたい。私が使用しているChromebook「ASUS C101PA」は解像度が 1,280 x 800と粗く、特に縦持ちでの文字のギザギザ感が目立ちます。
- また、ディスプレイは16 : 10と縦に長いため、Webサイトでの情報量が一般的なPCの 16 : 9よりも多くなり重宝します。
- Chromebookではストレージを大量に使用することはないのですが、128GBとそれなりの容量であり、一般的には(大量の動画を保存しない限りは)不足することはないでしょう。
- 付属するASUS USI Penは4,096段階の筆圧検知に対応。ペン先の微妙な強弱も正確に反映します。
- さらに、ASUS USI Penは急速充電に対応し、本体へに15秒収納し充電すると、45分間使用することができます。
▼やや古い製品であり、比較対象としては好ましくないのですが、Chromebook「ASUS C101PA」の解像度 1,280 x 800と比較すると、1,920×1,200の「Detachable CM3」は粗さも目立ちません。
MediaTek MT8183のレスポンス
スペック上のポイントはCPUのMediaTek MT8183。Fire HD 10でも搭載されるCPUですが、Android タブレットとしては高レスポンスではなく、スマホの事例としてはエントリー機に搭載事例の多い「Helio P60」程度となります。
▲詳細は上の記事に掲載していますが、一般的なAndroidd タブレット・スマホでのGeekbench 4のCPUベンチマークの比較は以下です。
Chrome OS vs Androidとなるために単純比較はできないのですが、メジャーなスマホでのざっくり比較では、Huawei P30 liteにやや劣る程度のレスポンス。MT8183の実力としては、決して速くはないが、極端に遅さを感じないレベルかと思います。Webサイトのブラウジングや動画視聴では、実用的な水準でしょう。
Chromebook Detachable CM3の外観と機能性
Chromebook Detachable CM3の外観上の特徴としては、脱着式のキーボードに、縦横に調整可能なスタンドを装備すること。キーボードは着脱式のSurface風であり、Android タブレット的な使い方とPCライクな使用と使い分けることができます。また、キーボードには角度がついているため、より快適なタイピングも期待でき、ブログ記事の編集にも活躍しそうです。
▼縦横に調整可能なスタンドの構造が気になりますが、『ASUSの2- in-1 Chromebook「ASUS Chromebook Detachable CM3」新高校生はこう使う』の記事にて、実機の構造が公開されています。ケースの本体との設置面(マグネット式)は蝶番が装備されており、スムーズに変更できそうです。
▼好みが分かれそうなのが、ケーススタンドの素材と色。私としては合皮のブラック、あるいは濃いグレイが好みです。
▲▼本体に収納可能なスタイラスペン。収納することにより充電でき、15秒の充電で45分使用可能と驚愕な仕様です。さらには、4,096段階の筆圧検知に対応と、高価な某ブランドのUMPCの別売スタイラスペンの仕様に劣りません。
まとめ
CPUは控えめながらも、脱着式のキーボード、縦横に調整可能なスタンド、4,096段階の筆圧検知に対応のスタイラスペン付属、米軍MIL規格に準拠した軍用レベルの堅牢性をも備えています。10インチクラスのChromebookとしては模範的なモデル・人気製品となりそうな予感です。
▼ ASUS Storeでは、発売セールとして 税込18,000円オフの税込 35,800円で販売中。セール終了となり、4月10日時点では eMMC 128GB版は50,800円(税込)での販売です。
ASUS Store, Chromebook Detachable CM3
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