ASUS C101PAを利用して2週間経過したところで、使用感などのレビューです。全般的には、価格・レスポンスのバランスのとれたものであり、10.1インチのコンパクトさ・軽さとディスプレイを開いて即利用できる速効性から、外出先での利用にはピッタリな端末に仕上がっています。
C101PAの基本スペック
具体的なレビューに入る前に、C101PAのスペックの確認です。
▲▼以下の過去記事にも掲載のスペック表の再掲です。10.1インチのPCの比較対象として、Windows 10 2 in 1となりますが、同じくASUSのT101HA、私が所有するChuwi Hi10 Proを掲載しています。
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これらと比較した場合、C101PAの特筆すべき事項は以下。Chromebookとしての機能ではなく、10.1インチのパソコンとしてみた場合の事項です。
- CPUに、Chromebooke向けとも言えるOP1 6コアを搭載
- スペック表に記載していませんが、全面ともアルミ製のボディ
- Win 10 2 in 1と比較すると軽めな重量(900g)
- 反面、中国製の2 in 1と比較するとディスプレイの解像度が劣ります。
▼比較対象としたChuwi Hi10 Proのレビュー記事
C101PAのレビュー
では、上記のスペックを念頭に、価格.comの項目に応じたレビューです。冒頭のとおり、外出用の端末としては、価格・レスポンス・サイズ感ともに満足のいくものです。
なお、私はC101PA USモデルをAmazon USAから、送料・関税を含めると 32,611円で購入しました。
外観
タッチ式のディスプレイのため(タッチに支障がないようにすべく)、ベゼル幅が太めなことが無骨な印象を与えますが、アルミ製ボディの質感は高いです。
また、 同じくアルミ製ボディの中国メーカーの2万円台のPCの場合、コストカットのためにキーボード・タッチパッドの質感が今ひとつな端末もあるのですが、C101PAにはコストカットしているような感じはありません(キーボード、タッチパッドは後述)。
▼このベゼルの太さが気になります
▼天板をMacBook Air 11と比較
双方ともアルミ製ですが、MacBook Airがザラザラしたものなのに対して、C101PAはツルツルとした感触。さすがに、全般的な高級感はMacBook Airが優位ですが、同価格帯の大手メーカー製のPCではプラスチック製ボディが多いなか、アルミ製のC101PAは貴重な存在であり、質感もなかなかのもの。
▼サイドより、上から順にChuwi Hi10 Pro、ASUS C101PA、MacBook Air 11を比較。いづれもアルミ製のボディですが、底面に丸みのあるC101PAもわるくはないデザインです。
▼外観の詳細は以下の記事を参照ください
レスポンス
CPUに6コアのOP1、メモリ4GB搭載のC101PA。以下の記事で紹介のメモリ1GB、初期のCore 2 Duo、HDD搭載機にChromium OSをインストールした端末では、Webサイト閲覧もややカクカクした動きでしたが、C101PAはサクサクと動きます。
Webサイト閲覧では、Windows 10PCとの比較においては、Celeron N3450搭載機と同等以上のレスポンスです。具体的には以下のとおり。
- ChromebookのメインとなるGoogle Chromeのレスポンスでは、タブの切替、Webサイトの画像表示ともサクサクであり、待たされ感がありません。
- Celeron N3450搭載機では、タブの切替、Webサイトの画像表示に一瞬待ちがあるのですが、C101PAにはそれがない感覚。Core M3 7Y30搭載のWindows PCと同感覚と言ってもよいかと思います。
- 端末の起動・終了(起動は約9秒、終了は約3秒)は、SSD搭載のWindows 10端末よりも速く快適。
- さらに、Windows 10PCのように、スリープからの復帰の感覚もなく、ディスプレイを開いて即使用できます。
▼レスポンスの詳細は以下の記事を参照ください。
▼上記記事より一部抜粋。C101PAのOctane Scoreは9445
▼Chromeのタブを15個開いた状況でのメモリ残量は791MB。メモリ4GB搭載のため、残量も十分にあります。
拡張性
ポート類としては、上の画像の左からUSB Type-C、イヤフォンジャック、USB 3.0、カードスロット、USB Type-Cとなります。
USB Type-Cポートを2つ備えているのが特徴であり、拡張性は十分です。外部出力用のHDMIポートがありませんが、以下のハブタイプの変換アダプターを利用すると、さらに拡張性は高くなります。
キーボード、タッチパッド
私が購入したのはC101PAのUSモデル。英語キーボードとなり、enterキーのサイズなど、一部のキーの配置・サイズが異なりますが、それを踏まえたうえでキーボード・タッチパッドの使用感は以下となります。
キーボード
- 私が利用している端末のうち、タイピングが軽快なASUS T90Chi・MacBook Air 11と比較すると、ストロークは僅かに深め。
- しっかりとした入力感があり、10.1インチながらもキーの小ささは感じず、心地よいリズム感で確実に、そして高速にブラインドタッチできます。
- 打鍵音は、一般的なノートPC並み、あるいはやや静かな部類です。打鍵音自体は低音であるため、電車内でも気兼ねなくタイピングすることができます(実際に私は電車内でも使用しています)。
なお、私が利た用経験のある10〜13インチクラスのノートPCの場合、タイピング中にタッチパッドに触れてしまい、思わぬ動作となることが多いのですが(MacBook Airでは、このような状況はありません)、C101PAはその思わぬ動作の頻度は少なくなっています。
▼Chromebookでのテキスト入力の効率かのポイントとなるのが「英数・かな変換」。私はctrlとaltキーを入れ替え、指の移動を少なくしたうえでブログ記事を編集しています。
▼私が所有する(現在も利用している)ノートPC、キーボード単体のうち、最も軽快でタイピング感が心地よいキーボードが、こちらのASUS T90Chi。C101PAのキーボードは、ASUS T90Chi、MacBook Air 11に遜色ないほどにタイピングしやすいものです。
タッチパッド
タッチパッドのスベスベ・ヌルヌル感はMacBook Airには敵いませんが、左右クリック、ダブルクリック、上下スクロールなどの基本動作は心地よく操作することができます(タッチパッド初心者のため、全機能を活かしきれていません)。
私が所有の中国メーカーのノートPCでは、タッチパッドに固有の課題があり(敏感すぎる、ザラザラ感強し、機能が限定される、タイピング時に触れてしまうなど)、タッチパッドを無効化していたのですが、C101PAはMacBook Airと同様にタッチパッドを活用したくなるほどに、使い勝手がよいイメージです。
液晶
ディスプレイは、解像度 1280×800のIPSパネル、360度の回転機構付です。IPSパネルとしての視野角は十分、発色も鮮やかな液晶です。
- ノートPCスタイルで正面からみると解像度の粗さは目立たないのですが、ディスプレイを折り返し縦持ちスタイルで使用した場合、実用上は全く問題がない程度に、テキストのシャギーさが多少わかります。
- 液晶の発色自体は、寒色系・暖色系のどちらかに偏ることなく程よいイメージです。
- 360度の回転機構は、以下の端末ではかなり硬めだったのですが、C101PAは硬すぎず軽すぎず、適度の力加減でディスプレイを回転させることができます。
- タッチパネルも良好。一般的な事項として、Win 10の10インチクラスでは、小さなアイコン・Chromeのブックマークをタッチしづらいのですが、C101PAでは狙った箇所にタッチできます。
▼C101PAと同じく、ディスプレイが360度回転するTeclast F6 Pro。ヒンジ部分はかなり固め
バッテリー
バッテリー持ちは確認中であり、バッテリー消費の計数を掲載することはできないのですが、端末を使用中のバッテリー消費はWindows 10端末より少ないのは確実。
ただし、Chromebookのバッテリー持ちに過度に期待しすぎたのですが、スリープ時のバッテリー持ちは、省電力設定を施していないAndroidスマホ・タブレットと同程度のイメージです。
▼C101PAに、Google Playアプリ「Battery Mix」をインストールし検証中。
75%以降の直線がスリープ中ですが、意外とバッテリーを消費しています。
▼Google playアプリの使用感などは以下の記事を参照
まとめ
Chromebookの使い勝手も含め、C101PAのレビューを5回に分けて記載しました。Chromebook・Chrome OSの最大の特徴は「OSの軽さによる、起動・スリープから復帰の速さによる即使える便利さ」、C101PAのメリットは「ポイントを押さえたスペックとコンパクトなボディによる、どこへでも持ち運びたくなる手軽さ」にあるとの認識です。
私は2015年あたりから、携帯用のブログ編集端末としてChromebookに興味があったのですが、C101PAを購入して大正解でした。
▼ 10ヵ月使用後の再レビューです。大量タイピングでは違和感を感じはじめています。
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