ミニPCの老舗ブランド「Beelink」より、CPUにAMD Ryzen AI Max+ 395を搭載する「GTR9 Pro」が発売となりました。
GPUはRadeon 8060S、標準装備でメモリ 128GBを搭載とモンスター級のハイスペックであるうえに、10Gbps 有線LANとUSB4を各2ポート、電源と2スピーカーをビルトイン、指紋認証を搭載と、機能性にも優れています。
引用元、販売元
2025年8月15日現在では、Beelink 公式サイトでの予約販売です。
Beelink GTR9 Proのスペック
サイズは180 x 180 x 90.8mmと、ミニPCとしては大きなサイズであり、上の画像のとおり、各ポートが小さく見えます。映像出力は、HDMI、DisplayPort、USB4 x 2の4系統、冒頭に記載のとおり、10Gbps 有線LANを2ポート備えています。
GMKtec EVO-X2が国内通販で販売開始。Ryzen AI Max+ 395,Radeon 8060Sを搭載する驚愕ミニPCのスペック
海外通販にて Ryzen AI Max+ 395を搭載するPCが販売中。アルミ製、デザインのよい筐体が大きな特徴
▲▼上の記事にて、先行して販売中の、AMD Ryzen AI Max+ 395を搭載する 2製品を紹介しています。このうち、下表では「GMKtec EVO-X2」と比較し、「Beelink GTR9 Pro」の優位な事項に黄色網掛け、劣位な事項にピンク網掛けしています。
CPU | AMD Ryzen AI Max+ 395、16コア 32スレッド |
GPU | Radeon 8060S グラフィックス、40コア RDNA 3.5アーキテクチャ |
AI NPU | XDNA 2アーキテクチャ、50 TOPS、最大 126 TOPS |
メモリ | LPDDR5X 8000MHz 128GB |
ストレージ(標準装備) | M.2 2280 PCIe 4.0 2TB (Crucial) SSD |
ストレージ(拡張) | M.2 2280 PCIe 4.0 SSD |
WiFi | Wi-Fi7((MT7925 Wireless Card) |
Bluetooth | 5.4 |
ポート類 | USB4 x 2、USB-A 3.2 x 2、HDMI、DisplayPort、10Gbps LAN x 2、SD カードリーダー、3.5mm オーディオ |
サイズ | 180 x 180 x 90.8mm |
OS | Windows 11 Pro |
その他 | 230W 電源内蔵、デュアルスピーカー内蔵、指紋認証 |
「GMKtec EVO-X2」との比較における補足は以下です。
- 「Beelink GTR9 Pro」は、10Gbps LANを2ポート(EVO-X2は、2.5Gを2ポート)、230W 電源内蔵、デュアルスピーカーと指紋認証を搭載していることで優位性があります。
- 「Beelink GTR9 Pro」は、大手ブランド「Crucial」のSSDを搭載していることを明記しています。
- 一方、「GMKtec EVO-X2」は PCIe 4.0 SSDを3基も搭載することができ、USB-Aを4ポート搭載しています。

▲▼繰り返しの掲載ですが、CPU/GPUの基本スペックについは、上の記事に掲載しています。同記事から引用の、AMD Ryzen AI Max+ 395 / Radeon 8060S グラフィックスの実力は以下です。
- Zen 5 アーキテクチャ、Ryzen AI Max 300 シリーズ
- 16コア 32スレッド、ベースクロック 3GHz 最大 5.1GHz
- L2 キャッシュ 16MB、L3 キャッシュ 64MB
- デフォルト TDP 55W、最大 TDP 120W、4nm プロセス
- AI NPUは 50 TOPS、CPU + GPU + NPUにより 126 TOPSを実現
- CINEBENCH R23は「シングルコア 2,029、マルチコア 28,185」
- Geekbench 6は「シングルコア 2,928、マルチコア 20,269」
▼繰り返しとなりますが、10Gbps 有線LANを2ポート搭載しています。ミニPCはもとより、デスクトップPCにおいても同ポートを搭載する製品は多くなく、貴重な存在です。
▼背面の開口部から、かなり大きなヒートシンク・冷却機構を搭載していることがわかります。やや惜しいのが、USB-A ポートが背面の2ポートのみと少ないこと。
▼フロントにある電源ボタンは、指紋認証を兼ねています。なお、小さな穴が4つありますが、360° 最大5mまでの音声を集音可能なマイクを備えています。
内部の構成
ハイスペック、拡張性が高いことに加えて、冷却対応などの内部の構成にも拘りを感じます。上と下の画像のとおり、厚みのあるヒートシンクと2つのサイレントファン、アルミ製のプレートにより、内蔵する230Wの電源とCPUを冷却する仕様です。また、冷却にも貢献するアルミ製の外枠であり、PCIe 4.0 x 4のSSD 冷却用のヒートシンクに備えています。
▼PCIe 4.0 SSD用に厚めのヒートシンクを備えています。なお、前述のとおり、「GMKtec EVO-X2」は3基のSSDを搭載可能ですが、「Beelink GTR9 Pro」は2基です。
▼ミニPCとしては珍しく、デュアルスピーカーを備えています。4つのマイクとあわせて、在宅勤務でのオンライン会議において、周辺機器を追加することなく活用することができます。
まとめ
上の画像右のとおり、底面には無数の通風孔を備え、冷却に十分 考慮していることがわかります。BeelinkのハイエンドミニPCは、電源をビルトイン・指紋認証を搭載する製品が多い傾向ですが、本製品の場合には、さらに10Gbpsを装備しています。
AMD Ryzen AI Max+ 395 / Radeon 8060S グラフィックスの性能とあわせ、2025年8月現在のミニPCとしては最もハイエンドの製品です。
引用元、販売元
2025年8月15日現在では、Beelink 公式サイトでの予約販売です。同社の販売傾向として、近々にAmazonにおいても販売開始となるように思います。
▼こちらは引用した「GMKtec EVO-X2」の販売情報です。
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