私がChuwi Hi10 Proの購入を検討する際に、各所のレビューを参照するなかで、最も気にしていたのが、キーボードの入力感。他の記事を参照すると、キーボードに焦点をあてた記事は多くないのですが、デザイン的には評価が高いなか、入力においては好意的なコメントも多い一方で、「硬い、強く押し込む必要がある」など辛口なコメントも複数あります。
その実際の使用感はいかがなものか。通常、パソコンを購入すると、全体のレビューから入るのですが、巷にChuwi Hi10 Proのレビュー記事はあふれているため、変則的にまずはキーボードの使用感からレポートします。
▼今回レビューするのは、こちらのChuwi Hi10 Pro専用のキーボード(Amazonリンク)
私は本体とセットでGearBestから購入したのですが、キーボード単体では価格はほとんど変わりません。
キーボードの仕様、デザイン
全般的には、店頭で他社の10インチクラスのキーボードを試し打ち、触ってみることが多いのですが、それらと比較しても、キーボードの質感はよく、この質感の高さはグレー色と表面がアルミ製(背面はプラスチック)であることが大きく貢献しています。
以降、画像に基づいて、仕様・特徴をコメントします。
▼表面の全体
10インチクラスでは特に、Enterキーの右側にもう一列あることも多いのですが、このキーボードはEnterキーが最右列となっており、それだけでも入力間違いを抑制できます。
▲折りたたんだ際に液晶面を保護するゴムがキーボードの上下四隅、下に2個あります。
▼背面。こちらはプラスチックです。
▼表面を別角度より
ヒンジの取付部分の構成がわかります。
▲ShiftキーよりもEnterキーが小さいことがわかるでしょうか。日本語変換を行ううえでは、Enterキーが大きいとありがたいのですが、英語キーボードの宿命ですね。
ちなみに小さなEnterキーでも、すぐに慣れ、押し間違えるようなことはありません。
▼Enterキーのサイズ感(小さいこと)がわかるように拡大
▼ヒンジの本体との取付に使用する突起部分(左)と、キーボードの電気的な接点(右)
▼取付部分、キーボードの接点がわかるよう、ヒンジの上に本体を置いてみました。
ヒンジと本体では磁石でくっつく仕様ですが、この状態でもそれなりに強力な磁力で固定されます。さらに、これで突起でも固定するため、本体との接続は強固なものになります。
▼左右側面のUSBポート
左右にUSBポートがあるのは助かります。ちなみに、私は右ポートには、無線マウスの無線機を接続しています。左側のポートはハブ接続や、もしもの場合の有線LANも接続できます。
▲上・下で色が異なっているのがわかります。上述のとおり、上側はアルミ製、下側はプラスチック製。プラスチック製ですが、アルミ調の塗装であり安っぽさはありません。
▼以下の記事で紹介している「有線LANポート付のハブ」があると、何かと便利です。
キーボードの使用感
10.1インチ向けのキーボードであるため、フルサイズのキーボードと比較すると小ぶりですが、手持ちのiPad向けキーボードよりは一回り大きいサイズ。
iPad向けでも難なくブラインドタッチできるため、このHi10 Pro用のキーボードは難なくブラインドタッチできるサイズです。
サイズ以外の実際の使用感については、以下のとおり、打鍵音、英語キーボードへの対応、入力のしやすさ、タッチパッドにわけて記載します。
打鍵音
私のキーボード選びのポイントの一つである打鍵音については、通常のノートPC並み。極端に静かでもなく、やかましくもなく普通です。
Amazonで2,000円前後で販売している英語キーボード単体(Ankerなどのメジャーなものではない製品)、あるいは3,000円程度のキーボード付ケースのキーボードは、タッチ音がカチャカチャするものが多いと思われますが(私が購入した製品での経験則)、それとは異なります。
カチャカチャ系ではなく、ポチポチ系。キーがパンタグラフ式か否かは確認とれないのですが、音からするとパンタグラフ式か。
なお、「通常のノートPC並み」の打鍵音としていますが、電車内での使用において、キー音を気にする周囲の方に迷惑がかかるほどの音ではありません。ただし、朝の静かな時間帯のに高速ブラインドタッチで入力していると、やかましく感じる方もいるかも(通常のノートPCと同様ですが)。
また、私が打鍵音の静けさも優先項目として選んだ、以下のキーボード、あるいは同じく2 in 1のASUS T90Chiのキーボードと比較すると、その打鍵音はやや大きめ。
▼安い、軽い、コンパクト、打鍵音も静かな部類で高速ブラインドタッチ可能なキーボード
▼高価ですが静けさを求めるならこちらがダントツ。ほぼ無音と言ってもよいキーボードです。
英語キーボードへの対応
会社では日本語キーボードを使用しているのですが、自宅ではメイン利用しているJumper EZBook 3 Pro、iPad用のキーボードにて、日本語キーボードよりも英語キーボードの使用が多い私。
英語キーボードを使い始めた当初は戸惑いのあった「英数・かな変換の切替」ですが、以下でご紹介のフリーソフトを利用することにより、その戸惑いも解決。むしろ、日本語キーボードの英数・かな変換よりも快適になっています。
そして、Chuwi Hi10 Proの専用キーボードにも、このソフトをインストール。Chuwi Hi10 Proは家族共用で使用していますが、このソフトにより簡単操作で英数・かな変換の切替ができ、初めて英語キーボードを利用する家族から何の不満もでていません。
▼英語キーボードの英数・かな変換の切替を簡単に操作できる「alt-ime-ahk」は、かなり便利です。
入力のしやすさ
Amazon、他サイトのレビューでは、「キーがやや硬く、しっかりめに押下しないと入力できないこともあり」との意見が散見されます。
数時間入力してみたところでは、確かに硬さはあります。具体的に、この硬さを感じた状況は以下のとおりです。
- 膝の上など、キーボードがやや安定していない状況で入力すると、その硬さのためか、入力したつもりでも、テキストとしてしっかり反映しないことが何度かあり。
- この事例として、「た(ta)」と打ったつもりが「あ(a)」となるような状況。
- ただし、これは手慣れたASUS T90Chiのキーボードでも、頻度は少ないものの同様なこともあり、ある程度は仕方がないことでしょう。
- テーブル・机などキーボードが安定した状態で、キーの硬さを意識したうえで入力すると、先の事例の打ち間違えはほぼありません。
- この「硬さ」については、実際に使用する前には、レビューコメントで「かなりの硬さ」を想像していたのですが、想像していたほどではありませんでした。「硬さ」よりも打鍵音を気にする私としては、「硬い」と言えども、十分に実用域内です。
その他、この「硬さ」も踏まえ、以下のタッチパッド除きでも入力のしやすさ、入力感は下記となります。
- ブラインドタッチは十分に可能です。
- 繰り返しますが、キーの硬さもあり、入力の軽やかさを感じることはありません。
- 私は軽やかなキータッチ、浅めのスクロールが好きなのですが、しっかりとした入力感が欲しい方には程よいものか。
- Enterキーがやや小さめですが、近辺のキーとのご入力を誘うものではありません。
- 表はアルミ製であるためか、強くキータッチしてもタワミを感じることはありません。
- 全般的には、キーボードに対する想いが強くなってしまった私の見解よりも、英語キーボードの存在も知らない家族(家内)のコメント「入力は全く問題なくできる」が、まとめとしては適確かもしれません。
タッチパッド
各所レビューにて、「タッチパッドが敏感すぎるためか、キーボードでの入力中にタッチパッドに手が触れてしまい、思わぬ操作となることが多い」とのコメントが多くあります。
確かにそのとおり。これはディスプレイサイズが小さめなノートPC、2 in 1 タブレットの宿命か、かなりの確率でキーボードでの入力中に思いがけない操作となってしまいます。
私が現在、そして過去に操作した以下の13インチクラスのノートPCでも同じ挙動。これは「こういうものだ」と認識し、タッチパッドを無効にし(このキーボードの場合は「FnとF11の同時押し」)、マウスを使用する、必要な時のみタッチパッドをオンにする、あるいは以下で紹介のアプリの使用とするしかないとの認識です。
ちなみに、現在 レビューに向け使用中の17インチクラスのノートPCでは、そのようなタッチパッドの誤動作は生じていません。やはり、PCのサイズによるところが大きいです。
▼以下の13インチクラスのノートPCでも、キーボード使用中にタッチパッドに触れてしまい、思わぬ操作となってしまいます。
▼以下のようなタッチパッド代替となるソフトを入れる手段もあります。
まとめ
Chuwi Hi10 Proの専用キーボードに特化しレビューしました。購入前には、キーの硬さが入力に与える影響を心配したキーボードですが、確かに「硬さ」は感じるものの、「硬い」ことを前提に操作すると、そのブラインドタッチも快適な部類です。
家族共用のChuwi Hi10 Proですが、家族からはキーボードの入力について、タッチパッド以外は何の不満もなく、英語キーボードについても上述のソフトを使用しているため、当初から快適にキー入力・変換できているようです。
▼Chuwi Hi10 Pro 本体のレビューはこちら
▼私はこちらのGearBestサイトにて、本体とのセットで購入しました。本日(2017/11/11)はセールにより、通常よりも数ドル安くなっており、価格は流動的です。実勢価格はサイトにてご確認ください。
CHUWI Hi10 Pro (キーボードセット、GearBest)
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