CPUにApollo Lake N3350を搭載するWindows 10 PCとしては、ASUS X207NA、マウスコンピューター MB11ESV、Jumper EZBook X3、そして手元にあるXIDU PhilPadなど複数ありますが、気になるのが上位となるApollo Lake N3450との相違。
私のN3350の使用感では、N3450と比較した場合、Webサイト閲覧などのライトユースでもやや引っ掛かりを感じます。そこで今回は、Apollo Lake N3450とN3350のベンチマークを測定しなおし、そのスコアを比較しつつ、体感レスポンスの相違について記載します。
比較対象の製品
比較対象の製品は、Apollo Lake N3350では上の写真のXIDU PhilPad。Surface風 2 in 1としては13.3インチと大柄の製品ですが、2.5Kのうっとりするような高解像度の液晶を搭載していることが特徴。 基本スペックが上位の機種と液晶が綺麗なPhilPadのどちらをメイン利用するかと問われると悩んでしまうほどに、きめ細やかで鮮やかな液晶です。
一方のApollo Lake N3450では、Onda Xiaoma 21。MacBook Air 11とほぼ同じボディサイズに12.5インチの液晶を搭載し、重さは約1kg。IPSディスプレイの発色もよく、キーボードのタイピング感もよいうえに、全面アルミ製。メジャーな製品ではないのですが、隠れた名機との認識です。
▼比較した製品の個別レビュー記事はこちら。
▼HWiNFO (HWiNFO、Win 10のデバイス詳細情報やCPU温度など、導入必須のフリーソフトの概要。投稿数15,000越えのフォーラムも充実)で抽出のシステム情報。4コア 4スレッドのApollo Lake N3450(画像上)と、2コア 2スプレッドのApollo Lake N3350(画像下)。
Apollo Lake N3350 vs N3450 ベンチマーク比較
計測したベンチマークは、Geekbench 4、ドラクエベンチマーク、PCMARK 10の3種類。3種類と少ないのですが、比較するうえでは十分でしょう。以降のスコアは画像上がN3350、下がN3450です。
ただし、記事としてはボツなのですが、GPUのベンチマークではなぜか、N3350のPhilPadが良い結果となりました。N3450ではOnda Xiaoma 21に加え、Jumper EZBook 3 Proでも複数回計測したのですが、同様の傾向でした。
▼Single-Coreのスコアは同水準ですが、Multi-Coreのスコアが大きく異なります。
▼GPUをメインとしたベンチマークのGeekbench 4とドラクエベンチマークのスコアは、N3350のPhilPadが良い結果に。
N3450のスコアはもう少しよくなるはずなのですが、どうしたことか。PhilPadは何らかのリミッターが解除されているのか、要確認です。
▼PCMARK 10 無料版のスコアは大きな差はありません。
Apollo Lake N3350 vs N3450 体感レスポンスの相違
上記のベンチマークスコアに対し、Apollo Lake N3350とN3450の体感レスポンスの相違はいかがなものか。今回計測したベンチマークスコアはGPUにて想定外な結果となりましたが、私が複数の機種を操作したところでは、N3350とN3450はライトユースでも体感できる相違があります。
N3350においても、Webサイト閲覧や軽めのオフィスソフトなどでは十分に動作し、Atom Z8350よりは断然優位であるものの、N3450比較ではちょっとしたレスポンスの遅延にもどかしさを感じることもあります。僅かな遅延が多いものの、具体的には以下のとおり。
- Windowsの各種設定画面などにおいても、N3350は僅かにタメがある感覚。
- Google Chromeのタブの切替や、画像を多用するWebサイトの表示では、N3350は部分的に一部が遅れて表示(1秒未満であるため、大きな影響ではありません。
- 私が多用する画像編集サイト「バナー工房」での画像編集処理、処理後のWebサイトの再表示が、目に見えて遅延。
まとめ
サブPCとしてのライトユースの使用であれば十分なApollo Lake N3350ですが、画像編集などの少なからず負荷のかかる処理では、N3450より遅延を感じます。このため、Apollo Lake N3350を搭載する製品を検討している場合、N3450を搭載する同価格帯・同品質の製品があれば、N3450を搭載する製品を選んだほうが無難との認識です。
▼Apollo Lake N3450を搭載する、Jumper EZBook 3 Pro
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