Tribit社が販売するコンパクトなBluetooth スピーカー「StormBox Micro」。IPX67の完全防水で2600mAh大容量バッテリーを搭載、コンパクトながらも重厚な低音を大きな特徴とし、米国の有名メディア CNETで2020年ベストセラーを受賞しているとか。
この「StormBox Micro」をTribit社よりレビュー用にサンプル提供いただきましたので、実機の使用感などを記載します。全般的に製品の特徴のとおりに低音重視の傾向がありますが、Bluetoothの接続の速さやコンパクトな製品とは思えないほどの迫力の音量。
私としては、スマホからYouTubeなどの動画の音声出力や、Fire TV Stickのスピーカーとしての使用にも適しているとの認識です。テレビのスピーカーよりも迫力があり、ドラマの小さなセリフなども明確に聞こえます。
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Tribit StormBox Micro (Amazon)
StormBox Micro、10の特徴
Amazonの製品紹介と説明書から、StormBox Microの特徴のポイントを抜粋しました。
- 独自のXBass技術を採用し、コンパクトながら、驚くほど重厚な低音を実現。
- 高出力・高性能の9Wドライバーを搭載。
- 本体を衝撃・落下から保護するため、スピーカー外部には耐久性と耐衝撃性に優れたTPU素材を採用。
- IP67高防塵防水レベルの保護構造で、粉塵や水の侵入を完全に防ぎます。
- 裏面にある付属のストラップの使用により、リュックサックや自転車、テントなどに固定可能。
- 2600mAh大容量バッテリーを搭載し、8時間の連続再生が可能。
- USB Type-Cでの充電、フル充電の時間は約3.5時間。
- Bluetooth 5.0搭載、マイク内蔵によりハンズフリー通話にも対応。
- 98.3mm x 98.3mm x 34.8mmとコンパクト。
- 2台のStormBox Microの使用により、ステレオモードにすることもできます。
説明書には、Bluetooth 4.2とありますが、5.0の誤植かと思われます。大きな特徴は、低音重視の迫力、IP67高防塵防水、大容量バッテリーを搭載、マイク内蔵によりテレワークでも利用可能、そしてコンパクトなこと。
▼私は音響技術に詳しくなく、「独自のXBass技術」を確認できなかったのですが、9Wドライバーを搭載し、迫力のあるサウンドを実現とあります。
StormBox Microの外観
StormBox Microの外観をみていきます。製品説明には「耐久性と耐衝撃性に優れたTPU素材(熱可塑性ポリウレタン)を採用」とあります。TPUと言えばスマホケースが最初に思い浮かびますが、スマホケースとは異なり、より上質でしっとりとしたものです。指紋はつきにくいですが、手の油脂は少し付着しやすいかも(艶あり塗装の指紋ベタベタよりは、はるかによいです)。
▼しっかりした外箱に、説明書、保証書、USBケーブルが付属。説明書は英語、スペイン語、日本語などの6ヶ国語。日本語はの説明は9ページ。操作が難しい製品ではないので、十分な分量です。
▼正面より。左から、電源ボタン、充電などのステータス表示、Bluetoothボタン。
▲バッテリーの残量は6段階で確認できます。また、電源オンとBluetooth接続では通知音が鳴り、バッテリー残量が少ない場合には、音声でのアナウンスも。さらに、Bluetoothの接続では以下の便利な機能もあります。
- 電源オン時には、直近でペアリングした機器に自動的に接続。
- 機器が近くにない場合には、自動的にペアリングモードになります。
- ペアリングした機器を8つまで登録でき、2つの機器間の切替も可能(接続先の機器の一時停止、再生ボタンで対応)。
3の2つの機器間の切替においては、スマホ間では上手く機能します。ただし、Fire TV Stickでは認識しているものの、音声が出ない現象もありました。Fire TV Stick側に起因するはずですが、現在確認中。
▲▼電源ボタン、Bluetoothボタンを拡大。拡大すると各部の造り込みが丁寧なことがわかります。上のスピーカー、下の黒い部分とも多少の弾力性のあるものです。
▼上部にある操作ボタン。音量大小ボタンの他に、中央にあるのがマルチボタン。
▲中央のマルチボタンでは、以下の操作が可能です。イヤホンのタッチボタンと同様の機能ですね。
- 再生、一時停止、次の曲・前の曲の再生
- Siriの呼び出し
- 電話を受ける、切るなどの通話モード
Fire TV Stickでは、動画の一時停止・再生も機能しました。
▼電源ボタンの反対側。スピーカーのネット部分の粗さもありません。
▼裏面には、カバンや自転車などへの固定用の多少の弾力性のあるストラップが付いています。
▲ストラップは片側(電源ボタン側)から取り外すことができます。ストラップ、固定具の硬さは適切で、カバンなどへ取付中に落下してしまうなどのリスクはないでしょう。
▼USB Type-Cの充電ポート。2600mAhの大容量のバッテリー内蔵で、フル充電に要する時間は 5V 1Aで3.5時間。
▼USBポートの反対側には何もありません。
▼カバンに取り付けてみました。
▲▼私の好きな角度からの撮影と、98.3mm角のサイズがわかるよう iPhone XS Maxと並べて撮影。
StormBox MicroのBluetooth接続
iPhone、Android スマホ、Windows 10 PC、Mac、Fire TV Stickに接続してみましたが、Android スマホではやや時間がかかったものの(20秒程度)、その他はいづれもも爆速です。iPhoneはともかく、Fire TV Stickでの他のBluetooth機器の接続は認識に時間がかかることが多いのですが、StormBox Microは即認識。この違いはどこから生じるのか、探ってみたくなります。
▼こちらはMacとの接続
▼iPhoneとの接続ですが、他のBluetooth イヤホン以上の速さで認識しました。
▼Fire TV Stickとの接続。こちらも接続のモタツキもなく速いものです。
試してみた機器での音質など
全て室内となりますが、PC、スマホ、Fire TV Stickなどで、音楽・ドラマ・映画・YouTubeなどを試してみましたので、その音質などについて記載します。いづれの場合にも共通しているのは、私が利用している以下のスピーカーなどよりも音量は大きく迫力はあります。その一方で、低音はよいのですが、中高音の音質が弱い感覚もあります。
- 2,000円前後のPC用のステレオスピーカー。
- 2011年製の40インチ液晶テレビ、ソニー ブラビアのスピーカー。
- Amazon Echo Dot
スマホでのAmazon Music、YouTube
私はスマホや車内ではAmazon Musicを主に利用しています。iPhone XS MaxとAndroid スマホの双方で、また、iPhoneを利用する家族にも、見解が偏らないよう使用してもらいました(家族はYouTube、あるいはiTunes)。
- コンパクトなサイズで音量は十分以上。控えめにしないと喧しいほどの迫力です。
- 低音は想像以上。比較対象がよくないですが、スマホやEcho Dotとは明らかに異なり、このサイズとしては、その音量とともに迫力は凄まじいものがあります。
- 一方の中高音はiPhone XS Maxが明らかに優位。防水であること、Bluetooth接続であるために仕方がないとは思いますが、こもりがちな音質です。
- 息子の大学生は、YouTubeの音声出力で絶賛使用中。音楽よりも大音量の迫力を活かし、YouTubeや映画にドラマが向いているかも。
- StormBox Microとは直接的な関係はありませんが、私の場合、Android スマホ(Xiaomi Redmi Note 8 Pro)とiPhone XS Maxでは、StormBox Microで聞く音質は明らかな相違があり、iPhone XS Maxが断然よい音。サウンドチップ的なものに大きな相違があるとは思いませんが、スマホにより異なるようです。
MacでのPC用スピーカー替わりに
YouTubeの音声を出力(音楽とデジギアのレビュー動画など)してみましたが、2,000円程度のPC用スピーカー(ケーブル接続)を軽く凌駕する迫力です。StormBox Microはステレオサウンドではありませんが、軽めの音楽などではステレオスピーカーでなくとも十分。
単体でもかなりの迫力のため、以下のFire TV Stickでの使用時にも同様に感じましたが、StormBox Microを2つ揃えてステレオサウンドで聞きたくなる欲求に駆られます。
Fire TV Stick
Fire TV StickとStorm Box Microと相性はバッチリです。私の室内での使用事例では、この組み合わせ、あるいはスマホでのYouTubeなどの動画の音声出力が最も効果があるように感じます。
私はPCでサイト記事を編集しながら、あるいは就寝前に寝転がって国内外のドラマをFire TV Stickで視聴することが多いのですが、テレビ(ソニー、ブラビア 40インチ)のスピーカーよりもセリフは大音量でしかも確実に聞こえます。
テレビ自体のスピーカーと視聴する位置は離れているため、どうしてもセリフは聞きづらくなるのですが、Storm Box Microを手元に置いて使用すると、その効果は絶大。ドラマや映画などではStorm Box Microを常用したくなります。
試してみたいこと
日本では、特に都市部では馴染まないかもしれませんが、上の画像のようにサイクリングなどで人通りの少ない場所でのスマホとの連携による使用もよいかも。
また、コロナ禍の影響で、会社では対面での打ち合わせよりもSkype会議が多くなっているのですが、PCから出力の音声が小さすぎて聞き取りにくい状況が頻発しています。
大きな会議室ではスピーカーフォンを利用していますが、小さな打ち合わせスペースや机上では StormBox Microで音量を増幅といった使い方(コンパクトなスピーカーフォンとして)もいいように思います。
さらに、手元にBluetoothに対応したプロジェクターがないのですが、プロジェクターを利用していて困ってしまうのが、プロジェクターのファンの音量が大きく、内蔵スピーカーの音声がかき消されてしまうこと。この点、Bluetoothに対応したプロジェクターなら、StormBox Microを耳元近くに置いて迫力のサウンドで視聴することもできます。
まとめ
防水、Bluetooth 接続であるために、その音質は同価格帯のケーブル接続のスピーカーと比較すると劣るかもしれませんが、このサイズで低音と音量の迫力は凄まじいものがあります。Bluetoothの接続も早く、室内で場所を選ばず手軽に音楽を聞く、スマホからYouYubeなどの動画の音声出力、Fire TV Stickなどで映画やドラマのスピーカーに、あるいはキャンプでの使用などに適したスピーカーです。また、1台でも迫力は十分ですが、2台揃えてステレオモードで使用したくなるほどです。
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