Amazonにて、電動昇降式のデスクやモニターアーム、チェアなどの在宅勤務に適した製品を展開する「FLEXISPOT」社。珍しい製品としては、デスク付きのフィットネスバイク「FlexiSpot V9」を販売しています。コロナ禍のなか、在宅勤務にオンライン授業などが増えるなか、自宅からほとんど外出せず運動不足を感じることもありますが、在宅勤務時に気分転換のパソコンでの軽作業や動画視聴なら、FlexiSpot V9を利用して行うこともできます。今回この「FlexiSpot V9」をレビュー用に提供いただきましたので、家族三人の使用感などを記載します。
FlexiSpot V9の特徴
私はこれまで、このようなデスク付きのフィットネスバイクの存在を知らなかったのですが、コロナ禍により在宅勤務が急速に拡大している昨今では、より注目を集めそうな製品です。
FlexiSpot社の製品の取り扱いは初めてのため、FlexiSpot社の概要と製品の特徴に分けて記載します。
FlexiSpot社の概要
国内通販では、在宅勤務やオンライン授業などにあわせて、1万円台のパソコンデスクの売れ行きが好調ですが(我が家でも家族三人がそれぞれに使用しています)、FlexiSpotではワンランク上の電動昇降式のデスク・スタンディングデスクをメインに取り扱っています。
上記のサイトから引用のFlexiSpot社の概要は以下となります。なお、上記の公式ブログは、同社の製品紹介のみならず、デスクの消毒やテレワークに必要な環境など、かなり充実しており参考になります。
- 公式サイト、公式ブログともに日本語表記でわかりやすく(公式サイトは8か国語展開)、特に公式ブログは製品紹介以外にも充実
- 3万円〜5万円台の電動昇降デスク(スタンディングデスク)をメインに販売
- その他、モニターアームも安価な製品から一般的なガス圧式のものまで複数販売
- 親会社の「LockTek」は、1998年にアメリカで設立
- 「FlexiSpot」はサブブランドの位置付けとなり、2016年1月にスタート
- 2016年2月に、ヨーロッパと日本での展開を開始
- これまで導入先の企業は 1,000以上、ユーザーは10百万人以上
- アメリカ、ヨーロッパ、日本、中国に19の倉庫あり
- 研究開発チームは600名以上
公式サイトではCSRの記載もあり、また上記の事項から、当サイトで概要を記載するのが失礼なほどの企業です。ちなみに、製品のラインナップから、以前にも製品を見た記憶があったのですが、「LockTec」が親会社だったのですね。
FlexiSpot V9の特徴
上の画像からも明らかなように、フィットネスバイクにデスクが付いていることが最大の特徴ですが、実機を確認してみると、私の想像以上にデスクは大きく頑丈です。運動をしていない時のデスクとしての使用はもちろん、運動時のタイピングでも大きく揺れることなく(ごく僅かな揺れはあります)使用できます。
公式サイト、Amazon、説明書から引用の製品の特徴は以下となります。
- デスクは上下・前後の調整機能付き
- デスクの実測は、縦横の最も長い場所では 58 x 50cm
- サドルの高さ調節も可能(調整範囲は19cm)
- 軽い運動から激しい運動まで、8段階の負荷調節機能
- 身長 155cm〜190cmの方まで(推薦の身長)、快適に使用可能
- 付属のボルト・六角レンチのみでの簡単組立
- キャスター付きで未使用時の移動は簡単(使用時には動くことはありません)
- ドリンクホルダー付き
- 表示メーターは、運動経過時間、ペダルの回転スピード、ホイール速度、走行距離、総運動距離、消費カロリーの表示が可能(単三乾電池 二本での動作)。
- 梱包サイズは 82 x 81 x 32.5 cm、39.8 kgと大型(我が家では二人で開封・組立ました)
上記については、全て実機で確認しますが、留意点としては デスクの上下の調整に かなりの力を要すること。詳細は後述ですが、その他においては良好です。
▼「アルツハイマー病の患者に対しては、低負荷サイクリングの有酸素運動がリハビリの効果があり」との記載があります。私はこの類の知見がないのですが、確かに効果があるかもです。
また、右の画像のようにトランプなど、ちょっとしたゲームには対応できるほどのデスクの広さです。
▼左側に「ささくような静かなペダルシステム」とありますが、実機の確認でもまさにその通り。ほとんど気にならないほどの静音仕様で、近くで家族がテレビを視聴している場合にも、過度に気を遣う必要もありません。
FlexiSpot V9、実機の外観
続いて、FlexiSpot V9の外観に一部の使用感をまじえて記載します。私としてはフィットネスバイクは初めてですが、質感は想像以上に高く、使用感もすこぶる良好。運動のみならず、長時間の本格的な利用でなければ、簡易的なデスクとしても利用できます。ただし、デスクの上下の調節が硬く、かなりの力を必要とすることが唯一のマイナスポイント。
▼梱包サイズは 82 x 81 x 32.5 cm / 39.8 kgと、大きく重い外箱。私と大学生の息子の二人で部屋まで運びました。蛇足ですが、この重量級の荷物を頻繁に運搬する宅急便の方には頭が下がります。
▼説明書は日本語表記のみ。老眼の私にも優しい大きな文字で、細部まで読み込んでみると、異音がした場合の対応やら丁寧に記載されています。
▼開封・組立は、私が出社での勤務中に家内と息子が行っていたため、開封・組立の写真はありませんが、重さはあるものの簡単に組立は完了したようです。デスクを最も低い位置としたのがこちらの写真。
▲▼ちなみに、説明書から抜粋の組立手順は以下です。数分あれば組立可能です。
- キャスターのある4つの脚を広げる
- 両側のペダルを広げる
- デスクを付属の六角レンチとボルトを使用し固定する
- カップホルダーにコースターを載せる
▼サドル・デスクともに、身長 176cmの大学生の息子にあわせ調整した写真。また、デスクはサドル側に寄せています。上の写真と比べると、かなりの高さとなっています。サドル・デスクともに しっかり固定できており、運動中、あるいはデスクに腕を置いた際に下がるようなことはありません。
▲。サドルとデスクの前後は簡単かつスムーズに調節できるのですが、デスクの上下の調節にかなりの力が必要となることが マイナスポイント。
デスクの左のレバーが前後の調節、右のレバーが上下の調節となりますが、上下の調節の場合には、二人がかりで対応しています。一人がレバーを引き、もう一人がデスクを上から押さえつけることで、ようやく調整可能となります。
▼前方、および後方より。サイドから見ると大きいのですが、前方・後方から見るとスリムです。
▼キャスターのある脚を拡大。
説明書にキャスターは「重力ブレーキキャスター」との記載がありますが、安価なキャスターに多いストッパーはないのですが、サドルに座ると微動だにせず よくできています。
▼サドル部分を拡大。
サドルの荷体重は130kgとありますが、欧米の大柄な方にも対応しているためか、幅広のかなりしっかりしたものです。質感としても上々。
▼ペダル・キャスターの全体構成。
ペダルの動きはスムーズで、運動時の音はほとんど気になりません。これなら近くに家族がいても、気兼ねなく使用できます。
▼写真の中央右の曲線の部分も滑らかで、質感の高いもの。FLEXISPOTのロゴも嫌味がなく、白い本体のアクセントになっています。
▼技術的な仕様は未確認ですが、滑らかな動きで静音仕様のペダルの駆動部。なお、説明書には「駆動部から雑音がする場合、ロゴのラベルを取り外し、ボルトを締めてみてください」とあります。ラベルの裏にボルトがあるとは、丁寧な作りです。
▼ペダル部分を拡大。
靴下を履いての運動を行なっていますが、もちろん 足裏が痛くなるようなこともありません。
▼ドリンクホルダー、表示パネル、負荷調整ダイヤルを拡大。ドリンクホルダーは深さが足らず、おまけ程度ととらえるべきかも。
▼ドリンクホルダーのコースター裏に、乾電池の収納スペースがあります。
▼表示パネル、負荷調整ダイヤルを拡大。パネルの表示の切り替えは、中央の黒いボタンで行います。なお、表示パネルは運動停止から4分後に表示が消える「おーとパワーオフ機能」が備わっています。
デスクのサイズの異なるPCを載せてみた
13.3インチ、14インチ、15.6インチのノートパソコンをデスクに載せ、その使用感などを確認してみました。運動中には揺れによりタイピングは困難だろうと思っていたのですが、僅かに揺れる程度で、本記事の編集なども長時間の本格使用でなければ使用できます。メールの返信程度の短文なら大きな課題はなく、運動しながらのタイピングも大丈夫です。
▼こちらは、13.3インチのM1 MacBook Airを載せた状態。
マウスを置いても、目線とディスプレイの中心が大きくズレることなく利用できます。こちらで運動をしながら当記事の編集を15分程度行ったのですが、意外にも揺れはごく僅かで大きな影響を受けることなく タイピングできました。以降のパソコンも同様ですが、動画視聴なら全く問題なく、運動中にも使用できます。
▲デスクがサドルと逆方法に僅かに角度があるのですが、タイピングを行う場合には、小さなパソコンスタンドがるとより効果的。
▼こちらは14インチのLenovo ThinkPad X1 Carbon 2016モデルを載せた状態。
13.3インチと同様に、マウスもある程度の余裕をもって使用できます。重宝するのが手前の厚みのあるクッション。デスクに腕が直接当たることなく、適度なクッション性もあり 疲れ軽減に少なからず貢献しているように思います。
▼こちらは 15.6インチのMacBook Pro Mid 2013を載せた様子。
マウスを利用すると、ディスプレイの中心から それなりにズレますが、タッチパッドの利用をメインとした場合には、17インチも設置できそうです。運動しながらの動画視聴では、15.6インチクラスが程よい大きさ。
▼こちらはサドルに座らず、スタンディングディスクとしての利用を想定したものですが、このスタイルでの使用も十分に活用できます。
全般的な使用感
正直なところ、使用前には本製品の活用に「使用中のデスクの揺れ」などに懐疑的なところもあったのですが、想像よりもはるかに良い製品です。運動中に大きな音や揺れが生じることなく、運動しながらのタイピングも可能なことは嬉しい誤算です。
在宅勤務や、サイト記事の編集に長時間費やしていると、疲れの軽減や気分転換のために、パソコンデスクや場所を移動して作業を行うことも多いのですが、移動先・作業場所が一つ増えたようなイメージです。
私と家内、大学生の息子の三人で、本製品を10日ほど使用しましたが、全般的な雑感は以下です。私も含めて、総じて好評です。
- デスク付きのフィットネスバイクのために大きさは覚悟していたのですが、10畳ほどのリビングに設置してみると、想像よりも存在感は大きくありません。
- 「重力ブレーキキャスター(と説明書に記載あり)」の恩恵により、移動は簡単なうえに、運動中に本体が動くこともありません。
- デスクは大きく しっかりと固定されており、15.6インチのノートパソコンの使用は余裕です。手元にはありませんが、17インチクラスも大丈夫だと思います。
- 嬉しい誤算だったのは、運動中のデスクの揺れはごく僅か(動画視聴なら揺れを感じない)、長時間の本格利用でなければ、運動中のタイピングも可能です。
- 8段階の負荷調整も程よい感覚。普段は通勤で1日 8,000歩 歩く程度の運動不足の私には、2あるいは3の負荷でちょうどよい。
- 運動中のペダル回転の音は ほとんど気にならない程度の静音仕様。近くで家族がテレビを視聴していても、気を遣う必要はないでしょう。
- マイナスポイントは、デスクの上下の調節にかなりの力を要すること。個体差かもしれませんが、二人がかりで対応し、ようやく調整できます。
まとめ
私にとって、フィットネスバイク自体をじっくり使用するのも初めてでしたが、私の想像以上によい製品です。特に、デスク部分については多少の揺れはあり、運動しながらの雑誌などの閲覧や動画視聴、通常のパソコン作業はいかがなものかと懐疑的だったのですが、この懸念も無用でした。
動画視聴程度ならデスクの揺れも感じず、タイピングしてみて僅かな揺れを感じる程度。在宅勤務やオンライン授業の気分転換や軽作業など、フィットネスバイクとしての運動中や、スタンディングデスクとしても十分に活用できます。
コメント