AmazonでAndroid タブレットなどを展開している「Dragon Touch」。この9月にリリースされた製品が、10.1インチ、CPUにコスパに優れたSC9863Aを搭載する「NotePad 102」です。メモリ 3GB、ストレージ 32GBはエントリークラスとして標準的ですが、ディスプレイはFHDではなくHDとなります。この「NotePad 102」を同社よりレビュー用にサンプル提供いただきましたので、外観・使用感を記載します。
全般的に、HD解像度のためにテキスト表示などの粗さはありますが、そのディスプレイはかなり明るく、自然な色合い。FHD以上にこだわっていた私ですが、この明るさと色合い、そして老眼に優しい大きな画像の文字となり、10インチクラスのHD解像度もいいように感じます。
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スペックとシステム情報
CPUのUnisoc SC9863Aは、先日レビューしたDragon Touchの製品をはじめ、以下などの多くの10インチクラス、1万円台のAndroidタブレットで搭載されています。
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- Blackview TAB 8、キーボードセットで約160ドル。安価でも機能充実の10型タブのスペックと特徴
CPU | Unisoc SC9863A 8コア、最大 1.6GHz |
GPU | IPowerVR Rogue GE8322 |
メモリ | 3GB |
ストレージ | 32GB |
ディスプレイ | 10.1インチ、解像度 1280 x 800、IPS |
WiFi | 11a/b/g/n/ac |
Bluetooth / GPS | Bluetooth 5.0、GPS 搭載 |
カメラ | 8百万画素 リアカメラ + 5百万画素 フロントカメラ |
バッテリー容量 | 3.7V/5000mAH、充電はUSB Type-C |
サイズ | 24.36cm x 16.24cm x 0.79cm、458.5g |
OS | Android 10.1 |
本製品の場合、冒頭に記載のとおり、また後述のとおり、ポイントになるのは 解像度1280 x 800と、他製品の1980 x 1080と比較すると低い解像度のディスプレイ。製品を受領する前にはこの粗さを気にしていたのですが、確かにテキストなどでの粗さはあるものの、明るさと自然な色合い・発色でカバーしています。
以降は、アプリ「Device Info HW」で抽出の実機のシステム情報です。
▼もちろん、仕様どおりにディスプレイの解像度は1280 x 800、メモリ 3GBとあります。
▼CPUのSC9863Aは、8コア、1.6GHz x 4 + 1.2GHz x 4
▼すでにWordPress他のアプリをインストールしていますが、ストレージの空き容量は22.88GBと十分です。オリジナルの状態では、余分なアプリは一切インストールされていません。
▼多くのAndroid タブレットでは、カメラはメモ書き替り程度となるため、評価は後半に短い文章でコメントするのみですが、8百万画素のリアカメラ、5百万画素のフロントカメラを搭載しています。
外観
ディスプレイについては後述しますが、それ以外ではベゼル幅もほどほどに狭く、アルミ調塗装の背面の質感は高め。「アルミ調塗装」と表記しましたが、背面はおそらくはアルミ製と思われます(プラスチックと判断つきにくいのですが、触った際のひんやり感と叩いた際の音から、アルミ製かと思います)。
▼高さのあるしっかりとした外箱。内部を撮影していませんが、内部の保護も万全です。
▼付属品のUSB Type-Cのケーブル、ACアダプターをサイズがわかるようマウスと並べて表示。ACアダプター は保護フィルムを付けたままですが、コンパクトです。
▼付属品は、カードスロットを開ける際に使用するピンと保証書、ユーザーマニュアル。なお、最近のタブレットとしては珍しく、保護フィルムは付属していませんでした(もしや、ディスプレイ面保護のフィルムを剥がす際に、気が付かずに剥がしてしまった?)
▲マニュアルは多言語表記で、もちろん日本語もあります。
▼左から電源ボタン、音量ボタン、USB Type-Cポート。
▲▼ポート部分を拡大。安っぽさ、粗さもなく良好。
▼下部より。左右にスピーカー、中央にドッキング用の端子があります。9/27時点では見つからなかったものの、端子があるからにはキーボードも発売予定でしょうか。
▲ちなみに、スピーカーは1W x 2
▲▼スピーカーと端子部分を拡大。サイドの質感の高さが伝わるかと思います。
▼反対側の長辺にある、カードスロット、イヤホンジャックを拡大。このクラスの製品としては、イヤホンジャックの造形も凝っています。
▼カードスロットを開けてみました。開ける際にはスロットの飛び出し部分が短く、取り出しにくさがあります。
▼ヘアライン入りのアルミ調塗装の背面(前述のとおり、アルミ製の可能性大)。シルバーでもあり、指紋の付着は目立ちません。
▼リアカメラを拡大。やや高さがあります。
▲▼以下の記事でレビューのDragon Touchの製品と並べてみました。全般的な(特にサイドと背面の)質感としては、本製品がより高いもの。
ディスプレイ
すでに何度か記載のとおり、製品を受領するまでは「解像度 1280 x 800」と低いことを懸念していました。確かに、文字のギザギザ感はありますが、本製品の場合、その低い解像度を補うほどに、画面は明るく、自然な発色で好感が持てます。
手元には、TeclastとAlldocubeの1年から2年前の2.5K 解像度のタブレットがありますが、それらと比較すると画像の色合いはかなりよいです。特定の色の出方が浮いているなどの妙なクセがなく、実際の色を忠実に表現しています。
▼搭載した写真では明るさ・発色のよさはわかりませんが、角度を変えて撮影してみました。視野角も良好です。ベゼル幅は特に太くも細くもなくないのですが、このクラスのタブレットとしてはやや細め。
ベンチマークスコアと体感レスポンス
AnTuTu ベンチマークをGoogle Playからインストールできない今、Geekbench 5によるCPUベンチマークのみの計測です。
▲本製品のスコアは以下のUMIDIGI A5 Proとほぼ同水準。
▲▼UMIDIGI のエントリークラスの旧モデルであるA5 Proと同水準となると、よくないイメージがありますが、体感レスポンスとしては本製品が優位です。具体的なレスポンスとしては以下。
- さすがに上位のスマホ(比較事例がよくないですが、手元にある Huawei P30 liteやXiaomi Redmi Note 8 Proなど)と比較すると、アプリの起動やGoogle Chromeのタブの切替やサイトの表示など、レスポンスは劣ります。
- ただし、Webサイト閲覧やNetflix、Huluなどの動画視聴を実際に行ったなかでは、(上位機と比較しない限りは)特に遅さを感じることなく普通に動作。
- FXアプリなど、ベンチマークスコアが同水準のUMIDIGI A5 Proではカクカクとした動きのアプリでも、本製品では比較的スムーズに動作します。
全般的なレスポンスとしては、CPUパワーを必要とするゲームなどには向かないものの、動画視聴やブラウザなどの軽めのアプリでは、レスポンスに大きなストレスを感じることはありません。
スピーカー、カメラ
Netflixの動画を3時間ほど視聴しましたが、スピーカーからの音声はいたって普通。動画視聴でも何の課題もなく使用できます。
一方のカメラは、その画素数からもメモ書き代替のおまけ程度。これは、本製品に限らず、このクラスのタブレットでは概ね同じです。
リアカメラで室内撮影の範囲では、オートフォーカスが遅く、シャッター押下から撮影までのタイムラグを感じます。また、顔認証も装備していますが、顔の登録自体に時間を要し、実際に運用してもほぼPINでの認証となり、試しに使ってみる程度と割り切る必要があります。
まとめ
HD画質であるためにテキスト表示の粗さもありますが、明るく自然な発色の液晶はそれを補って余りあるもの。当サイトをブラウジングしていても、あくまでも自然な表示であるために、私の場合には、Androidタブレットでの見え方のテストなどにも有効利用できそうです。
私は10インチクラスのAndroidタブレットでは、FHDもしくは2.5Kのタブレットを使用することが多いのですが、老眼には優しい画像と文字の大きさも相まって、NotePad 102のHD液晶もよいものです。
▼3月22日時点の価格は13,997円。専用キーボードケースも販売されていますが、ケースの枠がきつい、タイピングできなくなったなど、厳しい評価が散見されます。
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