海外通販サイトを利用する際の心配なことが、購入した製品に不具合があった場合の返品・返金ではないでしょうか。中国系の通販サイト「Geekbuying」で購入したPCがまさかの初期不良だったのですが、日本から中国までの返送料も含めて、全額返金となりました。そこで、今回は返品・返金までの経緯などのポイントについて記載します。
返品した製品と返金の明細
まずは事実を明示するために、返品した製品と返金明細の提示です。
返品した製品
返品した製品は上の画像・以下の記事で紹介の中国メーカー製のPC 「One Netbook One Mix 2S」。7インチのアルミ製の質感の高い小さなボディに、CPUはCore m3 8100Y、メモリ 8GB、PCIe SSDなど高スペックなWindows 10 PCですが、かなり稀な現象ではあるものの、電源が全く入らない状態。普通に使用できたのは最初の5時間程度となり、1週間 いろいろ試してみたものの、充電すらしない状況でした。
▼Amazonでも販売していますがやや割高。Geekbuyingでは約1万円 安く購入できます。私はたまたま初期不良の製品をつかんでしまったのですが、他サイトを参照してもそのような事例はありません。
返金の明細
私はPayPalにて支払ったのですが、PayPalでの支払・返品の明細は以下となります。
①にて 679.18ドルを支払い、②にて全額が返金。③は中国への返品に要した返送料の入金(日本郵便のEMS)3,000円のUSD換算額です。
2月5日の支払から3月30日の返金まで約2ヵ月の期間がありますが、概ね以下の期間を要しています。1の注文・支払から製品受領まで約3週間要していますが、この間にGeekbuyinに出荷督促を何度か行っています。
- 2019年2月5日に注文、PayPalでの支払。
- 2月27日に製品受領。注文から製品受領まで約3週間要すことも大きな課題ですが、「Geekbuyingに出荷を英語で督促。督促手順と英文・回答事例」のとおり、何度か督促しています。
- 3月9日に製品を返送手続き。後段に記載しますが、中国の税関で数日、製品が滞留していました。
返品・返金の経緯の詳細
上述の事項と以下の記事とも一部重複しますが、一連の経緯について記載します。全般的に中国通販サイト「Geekbuying」はアフターセールス担当の方が丁寧な文言(英語)で返答であり、こちらの主張を全て認めていただいたのですが、通信はスローペースです。
なお、通信文は全て英語ベース。私は本業でも英語のメールでの通信が多く慣れていたのですが、さすがにPCの不具合など英語では表現しにくい箇所もあり、海外のPC不具合情報を参照しながらの英作文となりました。
経緯のポイントは以下です。長くなるため、見出しを分けて記載します。
注文と不具合情報の連絡
- 2019年2月5日に製品(Windows 10 PC、One Netbook One Mix 2S)をGeekbuyingサイトにて注文、PayPalでの支払。
- 2月27日に製品受領。上述のとおり、製品出荷・受領に遅延あり何度か督促。
- PCが起動し使用できたのは最初の5時間のみ。以降は全く起動せず。返送後も製品の状態を還元いただいていないのですが、バッテリーケーブルの断線であることが濃厚。
- 3月3日、Geekbuyingに簡単な状況とともに、全く起動しない旨を連絡。
- 3月5日、Geekbuyingより「詳細な状況を確認にため、不具合がわかるよう写真と動画、外箱に記載のItem Codeを送ってほしい」との返答あり。
- 3月5日、写真と動画をGeekbuyingに送信。写真では電源が入らないことを証明できないため、iPhoneで撮影した1分ほどの動画をメインとしています。上記4まではGeekbuyingサイトの「Ticket (不具合などの質疑応答の専用画面)」での通信でしたが、動画の容量が大きいため、以降の通信も含め、Gmail(動画はGoogle Driveへのショートカット)で対応しました。
▼上記6で不具合の状況として実際に送信した写真は以下。動画は割愛しますが、電源ボタンを押下しても反応しない様子を1分の動画で撮影のうえ送信しています。
本体と返送料の返金の打診
返品の箱を大きくしてしまったため、返送料の一部負担となることを予期していたのですが、難なく返送料も含め返金で合意。
- 3月6日、Geekbuyingより「他のACアダプターを利用しても、さらに12時間以上の充電後も同じ状況ならば、製品を中国・深センに返送してほしい。返金または交換に応じる」との連絡あり。ただし、
- 3月7日、「他のACアダプターを利用しても、さらに12時間以上の充電後も同じ状況」であるため、返金を希望することを連絡。
- 3月7日、Geekbuyingより返品用の定型フォームを受領。なお、「返品に際しては(中国の税関を難なく通過するため)、DHL, UPS, TNT or FedExではなく、日本のローカルの運送業者を利用してほしい」との明記あり。
- 3月9日、日本郵便のEMSを利用し返送手続き。返送料金は3,000円。
- 3月11日、送料 3,000円も含め返金いただけるよう、Geekbuyingに打診。Geekbuying了承済。
中国に製品到着、返金へ
中国の税関で数日間 滞留していたため、やや不安もありましたが、発送から11日で中国・深センに到着。さらに10日後に返金手続きとなりました。
- 3月20日、中国・深センのGeekbuyingに返品した製品到着。中国の空港には3月11日に到着していたものの、通関で滞留していた模様。
- 3月28日、Geekbuyingから連絡がないため、「返品した製品を受領しているはず。いつ返金となるのか連絡いただきたい」と連絡。
- 3月28日、Geekbuyingより、「システム登録の都合上、3~5営業日待ってほしい。送料も含めて返金する」との連絡あり。
- 3月30日、本体の代金 679.99ドルの返金連絡がPayPalより受領。クレジットカードでの支払のため、4月6日時点では預金口座への返金待ち。
- 4月1日、返送料 25.55ドル (3,0000円相当の26.95ドル – PayPal 手数料)の入金がPayPalにあり。
返品手続きから返金まで約3週間。中国税関での滞留は仕方がないかもしれませんが、上記12のGeekbuyingへの到着から、14のGeekbuyingからの連絡まで約1週間要しているのは、単にGeekbuying側の遅延かと思います。
▼日本郵便 EMSの配達状況。中国の税関で数日間 滞留していたようです。
▼あらためてPayPalの明細を掲載。679.99ドルが製本本体、25.55ドルが返送料です。
まとめ
2/5の製品の発注から4/1の送料返金まで約2ヵ月の長い道のりでしたが、無事に返金までたどり着きホッとしました。
私が利用する中国通販サイトのGearBesst、Geekbuying、AliExpressともに保証規定があるため、購入した製品に不具合があった場合には早々に連絡すべきです。今回の事例では、対応製品の致命的な不具合であったことにもよるためか、通信にタイムラグ・遅延があるものの、スムーズに事が運びました。
コメント
はじめまして。記事の内容とても参考になります。私もGeekbuying社からOneMix2Sを購入したのですが、到着した商品が発注時と異なっていたため、返品と返金に向けてGeekbuying社のサポートと英語でやりとりしてます。paypal経由で購入したためpaypalにも相談しています。最終的には返品することで返金対応可能という回答を得られました。
以下質問させていただきたいのですが、こちらの記事によりますと、2/27に商品がお手元に到着して、いろいろ確認したのちに3/9に日本のEMSで返送、深センの工場に3/20に到着したと理解しています。Geekbuyingの返品ポリシーによりますと、手元に到着してから14日以内に工場に送るとありまして、その辺Geekbuyingのコールセンターの方はどのようにおっしゃられたのかが気になりました。お手数ですが教えていただけますととても助かります。
ご照会の「手元に到着してから14日以内に工場に送る」については、Geekbuying側からの言及は一切ありませんでした。
私の場合、14日以内云々と切り返してきた場合には、PayPal経由で対応するつもりでしたが、そこまでは至らず。ただし、注文してから発送も遅く、その段階で英語でやりとりを行い、受領してみると初期不良、さらにはアフターセールの対応も遅く、よい対応とは言えません。
また、アフターセールスの対応が遅いことについては、Geekbuyingの日本の担当の方にも「返答が遅いので、口添えをよろしく」と連絡もとっていました。結局は日本の方の口添えを頼らずに解決となりまいしたが。
ご照会の文面では「返金対応可能との回答」とあり、GeekbuyingよりもPayPalの立場が優位なため、「返金対応可能」との回答が得られた時点で「14日以外云々」を心配する必要もないかと思います。
早速のご回答ありがとうございます。私は返品時に14日以内と記載がありましたので、paypalにクレーム処理を依頼することにしました。
もう一点質問させてください。もしよろしければ、返品時、Invoiceの記述はGeekbuyingの指示どおりに記載されましたでしょうか?私の場合、Geekbuying社より、品目をGiftとし、なるべく小さい価値の金額を提示との指示があり、EMSの注意事項を考慮しますと1000元以下(約16,000円以下)にしてくれとの意図かと思います。記事を拝見しますと、中国側の税関の滞留理由と関係しているのかなと思い知りたいです。kenkenさんの事例を参考にさせていただきたいです。お手数になりますが、よろしくお願いいたします。
一応、参考にしたサイトも掲載させていただきます。
参考(1)日本郵便EMSでの中国への国際湯郵便物の差出について:https://www.post.japanpost.jp/notification/productinformation/2017/0818_01.html
参考(2)GearBestから購入したタブレットの返品修理にチャレンジ:http://blog.livedoor.jp/sarrus3x3/archives/26310670.html
私は中国は今回が初めてで、これまでアメリカやイギリスで購入してきましたが、こんなトラブルは初めてです。トラブル解決はこれがベスト、という解は難しいと考えております。いろいろ勉強させていただいております。
参考になるコメント ありがとうございます。
私の場合、Geekbuyingから品名をGiftにとの指示はありましたが、金額を抑えて記載との言及はなかったです。
記載いただいた日本郵便の参考(1)のサイトも参照せず、金額を記載する際に低めにすべきか迷いましたが、「あまりにも低く記載するのもどうだろう」と思ったために、それなりの金額(6万円、もしくは7万円)で記載しました。今思うと、税関やらで滞留していたのは、この金額のためだったかもしれません。
私の海外通販利用事例では、Amazon USAも何度かありますが、圧倒的に中国通販サイトが多いのですが、通販サイトによりクレーム対応は様々かと思います。今回のGeekbuyingはレスポンスが遅かったのですが、GearBestはチャット並みの反応の速さ。AliExpressではクレーム対応ではないのですが(また、AliExpressは販売店により対応が異なりますが)、5,000円程度のPCパーツの購入時に、こちらから聞いてもいないのに、パーツの適合性を何度も照会を受ける丁寧さ。日本のAmazonの一部の業者よりも、かなり好感が持てる対応でした。